ミニキャブバンでトランポ!バイク積載は可能?

三菱

                   ↑三菱公式

こんにちは。サブリッター・ガレージ、運営者の「G」です。

軽バンを愛用している方や、これから遊び用のクルマを探している方の中で、ミニキャブバンをトランポにしてバイク積載ができるのか気になっている方は多いのではないでしょうか。
広い荷室寸法を持つミニキャブバンですが、2シーター運用と4シーター運用で積載能力はどう変わるのか、ブラボーやMといったグレードによる違いはあるのか、そしてOEM元のエブリイと比較してどうなのかなど、色々と疑問が湧いてきますよね。
また、原付だけでなく250ccや400ccのバイク、あるいは全高のあるスクーターが本当に入るのか、ラダーレールやタイダウンを使った安全な積み方はどうすればいいのか、といった実践的な情報も知っておきたいところです。
さらに、バイクを積んだまま車中泊を楽しむことは可能なのか、ライバルとも言えるN-VANと比べてトランポとしての実力はどうなのかまで、この記事では徹底的に掘り下げていきます。
愛車と一緒にもっと自由な週末を楽しみたい方のヒントになれば嬉しいです。

  • ミニキャブバンに積めるバイクのサイズと荷室の現実的な使い方
  • グレードや乗車定員(2名・4名)による積載能力の決定的な違い
  • 安全にバイクを積み込み固定するための必須アイテムと手順
  • ライバル車種との比較や車中泊を組み合わせた活用アイデア

ミニキャブバンのトランポでバイク積載は可能か

広大な四角い荷室空間を持つミニキャブバンですが、実際にトランポとしてバイクを積むとなると、物理的な寸法やグレードごとの仕様の違いをしっかり把握しておく必要があります。
ここでは、具体的な数値やライバル車との違いを交えながら、積載の現実性について詳しく見ていきましょう。

荷室寸法から見る積載の現実性

             ↑イメージ:サブリッター・ガレージ作成

ミニキャブバンは、軽貨物バンの中でもトップクラスの荷室空間を誇っています。まず結論から言うと、トランポとしてのポテンシャルは非常に高いですね。
具体的な寸法を見てみると、2名乗車時の荷室長は約1,910mm、荷室床面長は約1,955mm、そしてハイルーフ仕様であれば荷室高は約1,240mm確保されています。
バイクを積む上で、この「長さ」と「高さ」がしっかりあるというのは大前提になります。
(出典:三菱自動車公式HP『ミニキャブ バン 積載性能』

項目おおよその寸法(目安)
荷室長(2名乗車時)約1,910mm(Mグレード等)
床面長(2名乗車時)約1,955mm
荷室高(ハイルーフ)約1,240mm
最大積載量(2名乗車時)350kg

この1,910mmという荷室長は、実は多くの250ccクラスのネイキッドバイクやスポーツバイクの全長とほぼ同じか、少しだけ短いくらいのサイズ感です。
つまり「真っ直ぐ積めるギリギリのライン」を攻められるのがミニキャブバンの強みかなと思います。
カタログ数値がそのまま「どんなバイクでも余裕で真っ直ぐ入る」というわけではありませんが、フロントタイヤを左右のどちらかに大きく振って斜めに入れたり、助手席のシートバックにフロントタイヤを当てるように押し込むことで、実質的な積載可能長をさらに稼ぐことができます。

また、床がフラットで開口部が真四角に近いのも、バイクを斜めに入れたり、中で自分が動いたりする際にすごく有利に働きます。
後輪を駆動するプロペラシャフトなどの関係で床面は少し高めですが、その分ホイールハウス(タイヤの出っ張り)が荷室内に大きく張り出していないため、限られた空間を隅々まで使い切ることができます。高さの1,240mmについても、一般的なバイクならミラーさえ外せばすんなりクリアできる数値です。
オフロードバイクのように全高がある車種の場合は、フロントフォークをタイダウンベルトで縮めて高さを落とすというトランポ定番のテクニックを使えば、問題なく飲み込んでくれます。
こうしたちょっとした工夫次第で、カタログの数字以上の積載力を発揮してくれるのがミニキャブバンの面白いところですね。

2シーターと4シーターの違い

              ↑イメージ:サブリッター・ガレージ作成

トランポとしてミニキャブバンを使うなら、乗車定員の使い方、つまり「2シーターにするか、4シーターにするか」は非常に重要なポイントであり、トランポ運用における最初の分かれ道になります。

先ほど紹介した広い荷室寸法や最大積載量350kgという数字は、あくまで後部座席を完全に折りたたんで床にフラットに収納した「2名乗車時」のスペックです。

もし、後部座席を起こして4名乗車状態にすると、荷室長は一気に1メートル以下(約930〜975mm)になり、最大積載量も250kgに制限されてしまいます。
この状態でバイクを積むことは物理的にほぼ不可能です。

はっきり言って、4人乗った状態でバイクを積むのは、モンキーやモトコンポのような折りたためる特殊な超小型バイク、あるいは原付のチョイノリでない限り無理です。
そのため、ミニキャブバンで本格的にバイクを積んで遊びに行きたいなら、基本的には2シーター運用が絶対的な前提になると思ってください。
私のおすすめは、普段から後部座席を畳みっぱなしにしておき、広いフラットフロアをいつでも使える状態にしておく「常時トランポスタイル」です。
この状態なら、急にネットオークションで買ったバイクを引き取りに行くことになったり、天気が良いから練習コースに行こうと思い立ったときでも、すぐにラダーレールをかけて積み込みを開始できます。

「どうしても家族や友人合わせて4人で移動して、かつ大きなバイクも一緒に運びたい」というケースも稀にあるかもしれません。
しかし、その場合は軽バンという規格の限界を完全に超えてしまっています。
ミニキャブバンで無理に屋根に積んだり斜めにしたりするのではなく、ヒッチメンバーを取り付けて牽引トレーラーを引っ張るスタイルに変更するか、あるいは普通車のハイエースやキャラバンなどにクラスアップする必要があります。
軽バンの良さは、税金や高速代などの維持費の安さと、狭い道でもスイスイ走れる身軽さにありますから、そこはすっぱりと割り切って「大人の2シーターおもちゃ箱」として使い倒すのが一番賢い選択かなと思います。

ブラボーとMのグレードの違い

              ↑イメージ:サブリッター・ガレージ作成

ミニキャブバンの中古車や新車を探すとき、どのグレードを選ぶべきかで迷う方も多いですよね。

トランポ目線で厳しくチェックしたとき、上位グレードの「ブラボー(または過去のブラボーターボ)」と、ベーシックな商用グレードの「M(またはG、Eなど)」では、それぞれに明確なメリットとデメリットが存在します。
自分の使い方に合わせて選ばないと、後で「積めない!」と後悔することになりかねません。

荷室の長さをとるなら「M」

実は、荷室長だけを見るとベーシックな「M」グレードの方が約1,910mmと長めに作られています。
これはリアシートの構造が非常にシンプル(いわゆるベンチシート)で、畳んだときに床面のくぼみにペタッと綺麗に収まるように設計されているからです。
バイクを積む上では、少しでも床面が長く、かつ完全なフラットである方が圧倒的に有利になります。泥だらけのオフロードバイクを積んだり、ハードにトランポとして使い倒すなら、室内長が長く、汚れても掃除しやすいビニール素材のシートを採用しているMグレードはかなりおすすめです。

価格も安く抑えられるので、浮いたお金をカスタムパーツに回すこともできますね。

パワーと快適性なら「ブラボー」

一方、上位グレードの「ブラボー」は、ターボエンジンが選べるモデルが存在するのが最大の魅力です。
バイクを積むと、車体重量に加えてバイクの重さ(約100kg〜200kg)、さらに工具やガソリン携行缶、ラダーレールなどが加わり、車重がグッと重くなります。
高速道路を使った長距離の遠征や、山奥のモトクロスコースへ向かう急な上り坂などでは、ノンターボだとアクセルをベタ踏みしてもなかなか進まないことがありますが、ターボの恩恵があればかなりストレスフリーに走れます。

ただし、ブラボーのリアシートは乗用車のように分厚く快適な作りになっている分、折りたたんだときの荷室長が約1,820mmと、Mグレードよりも約9cm短くなってしまう点には最大限の注意が必要です。
この9cmの差が、250ccクラスのバイクを真っ直ぐ積めるか斜めにしないとリアゲートが閉まらないかの運命を分けることがあります。積みたいバイクの全長は事前に必ず測っておきましょう。

OEM元のエブリイとの違い

              ↑イメージ:サブリッター・ガレージ作成

クルマに詳しい方ならご存知の方も多いと思いますが、現行の三菱ミニキャブバンはスズキ・エブリイのOEM(相手先ブランド製造)モデルです。
つまり、フロントグリルやステアリングのエンブレム、そして一部のグレード名称が違うだけで、エンジン、シャシー、ボディの寸法から内装の細部に至るまで、中身はエブリイと全く同じクルマになります。
この事実は、トランポとして運用していく上で非常に大きなメリットをもたらしてくれます。

「ミニキャブバン トランポ カスタム」で検索しても情報やパーツが見つからない!という時は、「エブリイ トランポ」で検索してみてください。エブリイの積載例やカスタムアイデアを、そのまま自分のミニキャブバンに当てはめることができます。

トランポを便利にするためには、床を保護するフロアパネルや、タイダウンベルトを引っ掛けるための増設フック、あるいは窓を埋める防音・遮光パネルなどが必要になってきます。
こうしたアフターマーケットの専用カスタムパーツは、圧倒的な販売台数を誇るエブリイ向けに数え切れないほど市販されています。
それらのパーツが「基本的にはすべてミニキャブバンにも無加工でポン付けできる」というのは、ユーザーにとって計り知れないメリットですよね。
三菱のディーラーで手厚いサービスを受けながら、スズキの豊富なカスタムパーツの恩恵を受けられるわけです。

ちなみに、ベースとなっているエブリイには最近、次世代の電気自動車モデルも追加されて話題になっています。
トランポとしてEVが使えるのか気になる方は、スズキから発表されたeエブリイの内装や仕様について解説した記事も合わせて参考にしてみてください。
商用バンの進化のスピードには本当に驚かされます。

250ccや400ccは入るか

            ↑イメージ:サブリッター・ガレージ作成

さて、トランポユーザーが一番気になる「どれくらいの排気量のバイクまで積めるのか」という切実な問題です。
結論から言うと、排気量の大きさだけで積載の可否は決まりません。
重要なのは車体の実際の寸法(全長・全幅・全高)と、ハンドルの形状、そしてあなたの「工夫する気力」
になります。

まず250ccクラスですが、オフロードバイク(モトクロッサーやエンデューロレーサーなど)や、スリムな単気筒のスポーツバイクであれば、積載事例は山のようにあります。
私自身もミニキャブバンクラスに250ccのオフロードバイクを積んだ経験がありますが、注意すべきは「全高」です。
オフロードバイクはサスペンションが長いため、そのまま積もうとすると確実に天井に引っかかります。
積載時は、フロントフォークをタイダウンベルトでギリギリまで縮めて車高を落とすか、一時的にフロントタイヤを小さなもの(いわゆるネコタイヤやスクーター用のタイヤ)に履き替えてから積み込むという、少し手間のかかる工夫が必要になるケースが多いですね。

次に400ccクラスになってくると、車格がひと回り大きくなり、重量も200kg前後になってくるため、難易度は一気に跳ね上がります。
ネイキッドバイクなどで全長が2.1メートルを超えるようなモデルだと、荷室内に真っ直ぐ入れることは不可能です。
助手席を一番前までスライドさせて背もたれを前に倒し、その生まれたスペースにフロントタイヤを斜めに突っ込むようなアクロバティックな積み方が求められます。
もちろんミラーは外す必要がありますし、重量があるためラダーレールを押し上げる際にも大人の男性でもかなり体力を消耗します。
積めないことはないですが、「週末ごとに毎回気軽に積んで遊びに行く」というトランポ本来の身軽な感覚からは少し遠ざかってしまうかもしれませんね。

スクーターは積載できるのか

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スクーターの積載は、普通のギア付きバイクとは全く違う難しさがあり、実はトランポ初心者にとって最大の落とし穴になりがちです。
「排気量が小さいし、形も丸っこいから余裕だろう」と舐めてかかると、痛い目を見ることになります。
スクーターはフロントカウルのボリュームが想像以上に大きく、全高も高く、何より重心が後ろに偏っていて重いという厄介な特徴を持っています。

スクーターはハンドル周りが樹脂製のカバーで覆われていることが多く、タイダウンベルトのフックを掛ける「頑丈な金属部分」を見つけるのにも一苦労します。
カウルが割れないように固定するには、専用のサブベルトが必須です。

原付一種(50cc)や、街乗りで人気の原付二種(125ccクラスのPCXやシグナスなど)のコンパクトなスクーターであれば、比較的スムーズに積み込めます。
長さもミニキャブバンの荷室にすっぽり収まるサイズです。しかし、250cc以上のいわゆる「ビッグスクーター(マジェスティやフォルツァなど)」になると話は別です。
全長が非常に長いうえに最低地上高が極端に低いため、積み込み時にラダーレールと荷室の段差の頂点で、車体のお腹(アンダーカウル)が「ガリッ!」と激しく擦れて亀の子状態になってしまう危険性が非常に高いのです。

ビッグスクーターを積む場合は、通常よりもはるかに長いラダーレールを用意して傾斜を極限まで緩やかにするか、トランポを停める場所の地形(坂道や段差)を上手く利用して、ラダーの角度を水平に近づけるといった高度なテクニックが必要になります。
また、車体が長すぎてリアゲートが閉まらないケースも多いので、事前の採寸はネイキッドバイク以上にシビアに行ってください。

ミニキャブバンのトランポでバイク積載のコツ

バイクが物理的に荷室に入ることが分かったら、次は「どうやって安全に積み込み、走行中に倒れないように固定するか」です。
トランポとして日常的に運用するためには、正しい道具選びと、確実で効率的な固定技術が欠かせません。ここでは私の経験に基づいた実践的なコツを紹介します。

ラダーレールで安全に積む方法

              ↑イメージ:サブリッター・ガレージ作成

バイクを地面から高い荷室へと押し上げるための道となるのが「ラダーレール(アルミブリッジ)」です。
ホームセンターの農業コーナーなどでも売っていますが、軽バンでトランポをするなら、車内に収納しやすい折りたたみ式の軽量アルミラダーで、なおかつバイク専用に作られたツメ付きのものが圧倒的におすすめです。
耐荷重は必ず自分のバイクの重さ+自分の体重以上のものを選んでください。

積み込みを安全に行うための最大のポイントは以下の通りです。

まずは「平坦な場所で作業する」こと。坂道や凹凸のある場所では、バイクを押し上げている途中でバランスを崩しやすく、転倒のリスクが跳ね上がります。
必ず平らで安全な場所を選んでください。

次に、最も重要なのが「ラダーレールを車体に必ずタイダウンベルトで固定する」ことです。
重いバイクのフロントタイヤがラダーに乗った瞬間、その反動でラダーが後ろに蹴り出されて外れ、バイクごと落下するという大惨事がトランポ界隈では後を絶ちません。
ラダーの裏側と車のリアフックをガッチリ繋いで、絶対に動かないように固定しましょう。

最後に、積み込みの動作です。重いバイクを腕力や人力だけで押し上げるのは危険かつ疲れます。

エンジンをかけ、1速に入れて「半クラッチ」の動力を上手く使いながら、自分はバイクの左側に立ってゆっくりと歩幅を合わせながら登らせるのが基本スタイルです。
この時、ミニキャブバンの荷室床面は高いため、自分も荷室にスムーズに乗り移れるように、ラダーの横に踏み台(頑丈なツールボックスなどでも可)を置いておくと、足を踏み外すことなく安全に積み込めますよ。

タイダウンを使った固定の基本

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バイクを無事に荷室に押し入れたら、走行中に絶対に倒れないように「タイダウンベルト(ラッシングベルト)」を使って完璧に固定する必要があります。
ミニキャブバンのような軽バンの場合、荷室の四隅や床面に純正のフック(ユーティリティナットやサービスホールを利用してアイボルトを増設するのも定番です)が備わっていることが多いので、これを最大限に活用します。

固定の基本中の基本は「車体を前下方向へ引き込んでサスペンションを縮めること」です。

フロントフォークの三又(アンダーブラケット)やハンドルバーの根元付近といった頑丈な金属部分にベルトを掛け、車体の前側斜め下にあるフックに向かって左右均等にテンションをかけます。

この時、フロントフォークが底付きしない程度(ストロークの半分から7割くらい)までしっかり体重をかけて引くことで、バイクのサスペンションの強烈な反発力を利用して、車体をガッチリと床に押し付けて安定させることができます。
ラチェット式のベルトなら強力に引けますし、カムバックル式でも引っ張るだけで簡単に固定できるので便利です。

フロントタイヤが左右に首を振って動かないように、助手席の背面にまっすぐ当てたり、トランポ用の「フロントホイールクランプ(タイヤ止め)」を併用すると、一人での積み込み作業も劇的に楽になり、安心感も倍増します。

フロント側が決まったら、リア側は左右の揺れや、急ブレーキ時にリアが浮き上がるのを抑えるために補助的に引っ張ります。
スイングアームやリアフレームに掛けるのが一般的です。また、バイクのカウルやタンクに金属のフックが当たって傷がつかないよう、ナイロン製の「サブベルト」を間に噛ませるのも忘れないようにしたいですね。
走行中はカーブや段差で予想以上のGがかかるので、「ちょっと引きすぎかな?」と思うくらい確実に固定してください。

車中泊とトランポの両立は可能

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バイクで遠くのモトクロスコースやツーリング先に出かけ、前日の夜から現地入りして、そのまま愛車の隣で車中泊を楽しみたい!という夢を抱いている方も多いでしょう。
ミニキャブバンなら、レイアウトの工夫次第でバイクを積んだままの車中泊も決して不可能ではありません。

ただ、現実問題として250ccクラスのバイクを1台積むと、荷室の半分以上のスペースが完全に埋まってしまいます。
そのため、自分が足を伸ばして寝るスペースを確保するためには、バイクを極力助手席側や運転席側の壁ギリギリに寄せてタイダウンで強固に固定し、空いた片側の細長いスペース(幅50cm〜60cm程度)に、キャンプ用のインフレーターマットやコットを敷いて寝床を作るスタイルになります。

いわゆる、バイクとの「添い寝スタイル」ですね。寝返りを打つとペダルやステップに当たるくらいの距離感ですが、秘密基地感があって最高にワクワクします。

ただし、車中泊を楽しむ上で絶対に注意すべき点があります。
それは「匂い」と「汚れ」です。バイクからは少なからずガソリンやオイルの匂い、排気ガスの匂いが漂ってきます。
換気扇(ベンチレーター)をDIYで取り付けたり、窓を少し開けて網戸にするなどの換気対策が必須です。また、オフロードバイクの場合は泥汚れが酷いので、寝床を汚さないようにブルーシートや専用の防水フロアマットを敷き詰めるなどの対策も必要になってきます。

命に関わる注意点として、冬場の車中泊時は寒くても絶対に車のエンジンをかけたまま就寝しないでください。
雪がマフラーを塞いだりして一酸化炭素中毒になる危険性が非常に高いです。防寒対策は、冬山用の高性能な寝袋を用意するか、ポータブル電源と電気毛布を活用するのがトランポ車中泊の鉄則です。

N-VANとトランポ性能の比較

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これから軽バンを購入してトランポにしようと考えている方にとって、最大のライバルであり比較対象となるのがホンダの「N-VAN」ですよね。
ミニキャブバンとN-VAN、どちらがトランポに向いているのかは、SNSなどでも度々議論になりますが、結論から言えば「何を重視するか、どんな使い方をするか」によって正解は分かれます。

N-VANの最大の武器は、なんと言っても「圧倒的な低床設計」と「助手席側ピラーレスによる大開口」です。
エンジンを前方に配置するFF(前輪駆動)ベースの恩恵で荷室の床が非常に低く、ラダーレールの傾斜が緩やかになるため、重いバイクの積み下ろしが劇的に楽になります。
また、助手席から後部座席にかけて完全にフルフラットになるため、長尺物を積むのには非常に優れています。
ピラー(柱)がないので、横からタイダウンベルトを引っ掛けやすいのも大きなメリットです。

一方で、ミニキャブバンの強みは「荷室の形状が真四角で広いこと」と「昔ながらの商用バンらしい頑丈なFR/MRレイアウト」です。
N-VANは助手席側をフラットにすると、どうしても運転席側との間に壁のような大きな段差ができてしまい、バイクの積み方や自分の立ち位置に少しクセがあります。
ミニキャブバンは荷室全体が平らな一枚の板のように広く使えるので、オーソドックスなタイダウン固定がしやすく、複数台のミニバイクを積むようなケースではこちらに軍配が上がります。

また、後輪駆動なので、バイクという重い荷物を後ろに積んだ状態での急勾配の登坂能力はミニキャブバンの方が安心感があります。

N-VANの最新のパッケージングや価格設定についてもっと詳しく比較検討したい方は、N-VANのパッケージングやマイナーチェンジ情報を解説した記事も併せて読んでみてください。

それぞれの長所と短所をしっかり理解して、自分の積みたいバイクのサイズに合った相棒を選ぶのが正解ですね。

ミニキャブバンのトランポでバイク積載まとめ

今回は、ミニキャブバンをトランポにしてバイク積載をするためのノウハウや、グレードごとの違い、実践的な積み方のコツなどを詳しく解説してきました。

記事全体を総括すると、ミニキャブバンは4シーターとしての使い勝手を捨てて「2シーター運用」を基本と覚悟すれば、軽バンの中でもバイクトランポとして非常に優秀なベース車両と言えます。

床面がフラットで広く、適切な長さのラダーレールとしっかりしたタイダウンベルトさえ用意すれば、原付やスクーターはもちろん、250ccクラスのオフロードバイクやスポーツバイクまで、工夫次第で十分に積載可能です。
少しでも荷室の長さを確保してガシガシ汚して使いたいならMグレード、高速道路での長距離移動の快適性や登坂能力を求めるならターボ付きのブラボーを選ぶと、後悔のないトランポライフが送れるはずです。

ただし、400cc以上の大型バイクや、全長の長いビッグスクーターの場合は、車体の実際の寸法と荷室寸法の緻密な計算と、積載時の高度な工夫(フロントフォークの縮めやシートスライドなど)が必要になってきます。
いずれの場合も、大切なバイクの落下や車体の破損、そして何より自分自身の怪我を防ぐため、安全で確実なタイダウン固定を毎回心がけてください。

※本記事で紹介した積載の可否や固定方法は、あくまで一般的な寸法に基づく目安です。

バイクのカスタム状況(ハンドルの高さやフェンダーの形状など)や年式によって実際の寸法は大きく異なりますので、購入前に必ずご自身のバイクの実寸をメジャーで測り、自己責任のもとで安全に作業を行ってください。
判断に迷う場合は、無理をせずにトランポ製作の専門ショップ等にご相談されることを強くおすすめします。

自分だけの動くガレージを作り上げるのは、本当に楽しくて夢のある作業です。
しっかりと準備を整えて、ミニキャブバンでの最高のトランポライフを存分に楽しんでくださいね!